語彙力は教養だ!?・・・辞書編者の苦労を考えてみました

こんにちは。
ANDゼミナール(アンドゼミナール)日本橋人形町校です。

 

朝日新聞(2018年7月10日火曜日)の天声人語から
日本語には、激しい雨をあらわす言葉がいくつもある。まるで小石のような大粒の雨を「雨礫」といい、たたきつけるような降水は「掠雨」である。水の入った盆を傾けるように、との例えから「雨盆を傾く」の言い回しもある。

 

ここでは関西の豪雨災害のことを記しています。一部分の引用で、筆者がどのようなニュアンスで書いたのか伝わらないかもしれません。

以前にもこのブログで書きましたが、一つのことを表現するにも日本語には実に多様な表現方法があります。この天声人語に記された雨の表記もそうでしょう。

 

文学的な表現ではありませんが、激しい雨を表現する時に「バケツをひっくり返したような」という形容をすることもあります。実際にバケツをひっくり返して雨を降らしているわけではありませんが、なんとなく感覚的に理解できます。

 

今朝の朝日新聞の広告欄に、いつもの斉藤孝先生の「すぐ使いこなせる知的な大人の語彙1000」という本の紹介が載っていました。キャッチコピーとして「たった一言に教養があふれだす」などとしてあります。やはり語彙力というのはそのままその人の教養につながるものなのかなぁ、と改めて思った次第。

 

ごく親しい人と話をしていても、適切な言葉が出てこなくてまどろっこしく思ったこと、あるいは的確な表現ができずに相手に真意を伝えられなかったこと、さらには(これは相手の問題かもしれないですが)こちらの使った言葉の意味を正しく理解してもらえなくてちょっとトラブルになったこと、たぶんこうした経験を持っている人はたくさんいるのではないでしょうか。

 

冬の日に「空から白いものが降ってきた」という表現を聞いて、何を連想するでしょうか。まさか得体のしれない白い物質が降ってきた、テロだ!などと騒ぐ人はいないでしょう。でも、この表現を理解できないという人もいるかもしれませんね。

 

ことばを使ってコミュニケーションをとる以上、ことばの選択は慎重でなければなりません。と、同時にそれだけのことばのストックを持っている必要もあります。

 

前にもこのブログで書いたことですが、ことばの数をひけらかすことが教養なのではなく、実際にそうしたことばを的確に使いこなせる、ということが大切ですね。

 

 

私たちがことばの使い方、意味を調べるときに使うのが辞書。では、その辞書を作る人たちは具体的にどんな仕事をしているのでしょうか。先日大改訂が行われた「広辞苑」では早々に誤記・誤植が何か所かみつかった、と話題になっていましたが、それだけで広辞苑の編集者の皆さんの努力が消えるわけではありません。

 

辞書の編纂者という点では数年前に話題になった三浦しをんさんの「舟を編む」、あるいは飯間浩明さんの「辞書を編む」などでは、どのような単語を選ぶか、どのように記述するか、そうした問題に辞書編者たちが悩む様子が描かれています。

 

「若者の間で使われる流行りことばはなぜすぐに辞書に載せないの?」素朴な疑問。現代用語の基礎知識などにはその年にはやった言葉がすぐに反映します。辞書編者たちもこの辺りは相当に苦労しているみたいですね。辞書に載せたはいいけど、すぐに廃ってしまう、あるいはごく一部の人にしか使われていない、これだと辞書の権威も落ちてしまいます。ある面「広辞苑ではこう定義している」というのが一つのリファレンスになるわけですから、編者たちがことばの選択に力を注ぐのも当然でしょう。

 

また、辞書の本来の働きである、ことばの定義。何でもよいのですが、例えば「猛暑」とか「秋風」とかを選んで複数の辞書で比較してみると、編者のポリシーが浮かんでくる・・・かもしれません。

 

辞書の中には新明解国語辞典のように個性的なものもあります。これとても決して奇をてらったものではなく、編者のポリシーがしっかりと息づいています。(ネットで検索するとこの辞書にまつわる話題には事欠かないようです。)

 

世界最大の英語辞書として名高い「Oxford English Dictionary(OED)」の編者のご家族が書いた”Caught in the web of words“なども辞書編集者の苦労がよく伝わってきます。

 

学生の頃、忍足欣四郎先生のお宅にお邪魔した折、先の”OED”に付箋がたくさん挟んでありました。「何ですかこれは?」と尋ねると「誤記・誤植だよ」と答えていらっしゃいました。う~ん、あのOEDを文字通り「辞書を読む」・・・そんなこと自分にはできないなぁ、と家路についた次第。

 

 

辞書を読むのはなかなか骨が折れるにしても、辞書編纂者の苦労に触れてみてはいかがでしょうか。

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